世界で感染者が200万人を超え、猛威を振るっている新型コロナウィルス。
そんな中、レムデシビルという薬がコロナウィルスに効果があるのでは?と注目されています。
今回はレムデシビルについて効果や副作用についてまとめてみました。
レムデシビルってどんな薬?
レムデシビルとは、エボラ出血熱の治療薬として、アメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ社」が現在開発中の薬です。
ただ、世界中のどの国でも認可・承認されておらず、まだ治験中ということもあり、新型コロナウィルスの治療薬として安全性や有効性は確立されていません。
レムデシビルはコロナウィルスにどんな効果があるの?
レムデシビルはコロナウィルスの複製に関与するRNAポリメラーゼを阻害する作用があり、治療薬の候補として注目され始めています。
レムデシビル(コロナの新薬候補)に期待— Shion.G (@sioneva01) April 18, 2020
新型コロナに国産のアビガンに続き米国のレムデシビルが有効であることが報道されている。少しずつ対応する薬の治験が進められ希望が持てる。
感染者が増えないよう外出を我慢し、治療方法の確立に期待しよう。— 池田英樹 (@h_ikeda2010) April 18, 2020
アメリカのシカゴ大学の医学部はコロナウィルスの重症患者113人を含む125人の患者にレムデシビルを投与する臨床試験をした結果、ほとんどの患者が1週間以内に退院できたようです。
また、医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載されたレムデシビルの臨床研究をしている研究者が出した論文によると、レムデシビルを投与したコロナ肺炎患者53人のうち、36人(64%)に呼吸機能の改善が見られたとのことです。
コロナウィルスの治療薬としても効果は高そうですね。
日本でも横浜市立市民病院など3つの施設で治験が始まっていて、感染者が多いアメリカやイタリアなど合わせて4000人を対象に確かめていくようです。
公衆衛生学・感染症対策の専門家で、WHO事務局長・上級顧問を務める渋谷健司教授は、レムデシビルについて「抗ウイルス薬に期待するのは、早期診断・早期治療することによって、重症化を防ぎ、死亡を防ぐということです。検査を進めるうえでも有効ですし、重症化を防ぐことで医療への負荷を下げるということで、ワクチンとともに期待を寄せています」と話します。
引用元:Yahooニュース
医療従事者の負担を減らすためにも開発が上手くいってほしいですね。
レムデシビルに副作用はあるの?
レムデシビルの副作用については現時点でははっきりとした研究結果はありません。
アメリカのコロナウィルス研究チームが行った調査によると、コロナウィルスの感染が確定した最初の12人の患者について情報収集を行い、このうち7人が入院治療を受け、その中から3人の患者にレムデシビルを投与しました。
その結果、7人全員に肝臓の損傷を示すデータが出たとのことです。
ただ、レムデシビルを投与していない患者も含めた結果なので、肝臓の損傷がレムデシビルの副作用だと判断するのはまだ早いとされています。
また、前述した「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された同じ論文の中でもレムデシビルを投与した53人のうち、12人(23%)に肝臓の損傷を示すデータが見られ、この12人を含めた32人(60%)に何らかの副作用が認められたそうです。
開発段階なので副作用と認めるには早いかもしれませんが、気になるところです。